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2025.2.27
【変わる降雪パターンと雪対策の未来】〜地域防災の新たな挑戦〜
気候変動の影響で日本の降雪量は減少傾向にある一方で、一度に大量の雪が降る「ドカ雪」が増える地域もあります。 この変化は雪国の暮らしや除雪の在り方に大きな影響を与えており、更には高齢化と人口減少が進む中で除雪作業の担い手が減少し、生活インフラの維持が難しくなっております。
「変化する降雪とその影響」
気温の上昇により、東日本や西日本の平野部では降雪シーズンの短縮が予測されております。 一方、北海道や標高の高い地域では海水温の上昇が影響し、大雪のリスクが高まると考えられています。 この様に地域によって異なる降雪パターンが今後の社会課題として浮上しております。
雪の降り方が変われば道路や交通機関・家屋などへの影響も大きく、特に除雪作業が間に合わない状況が発生すると生活そのものが成り立たなくなる地域も出てくるでしょう。
「除雪の担い手不足と高齢化の課題」
除雪作業には道路や駐車場の除雪・屋根の雪下ろし、玄関先の雪かきなど多様な作業が含まれます。 しかしこれらの作業を支えてきた建設業者や地域住民の高齢化が進み、担い手の減少が深刻な問題となっております。 特に屋根の雪下ろしは事故のリスクが高く、高齢者にとっては命に関わる作業です。 実際に全国では毎年1000件以上除雪作業中の事故が報告され、その多くが高齢者によるものです。
「新たな技術と支援の可能性」
<効率的な除雪を可能にする技術>
近年では人手不足を補うため、機械や自動化技術を活用した除雪対策が注目されております。 例えば遠隔操作やGPS技術を活用し、積雪の少ない段階でこまめに処理する方法が開発されています。 これにより作業の負担を軽減し、安全性を高めることができます。
<屋根の雪を「滑らせて」落とす技術>
屋根の雪下ろしをより安全にするため、雪を自然に滑り落とす特殊なシートや専用ツールの開発が進んでおります。 これにより従来のように屋根に上って作業をする必要が減り、事故のリスクを大幅に軽減できると期待されております。
<地域社会と広域支援の重要性>
人手不足への対策として地域外からのボランティア支援が注目されております。 例えば山形県西川町では「おたすけ隊」という制度を導入し、外部のボランティアが高齢者宅の除雪支援を行う取り組みが進んでいます。 また自治体も除雪業者の支援に取り組み始めております。 除雪車にGPSを搭載し、効率的なルート管理を行うことで業務の最適化を図るとともに、業者の負担軽減にも繋がっております。
「民間防災組織として私たちができること」
日本ドローン防犯防災支援ネットワークでは全国的な防災支援体制の構築を目指し、技術と人的資源を活かした支援を行っております。
・ドローンを活用した積雪状況の調査
・高齢者や障がい者向けの除雪支援
・雪害時の情報発信と迅速な対応
除雪は単なる作業ではなく地域の暮らしを支える重要な取り組みです。 当社団では全国規模の支援ネットワークを確立し、より多くの地域で持続可能な防災活動を推進して参ります。 またこの取り組みに共感し支援してくださる方々を常に広く募っております。
気候変動と高齢化が進む中で除雪の課題は今後さらに深刻化していくでしょう。 しかし技術の進化や地域の協力・行政の支援策を活用することで、新たな解決策を見出すことが可能です。
日本ドローン防犯防災支援ネットワークとしても全国の防災力向上を支援しながら、持続可能な雪対策に取り組んで参ります。 これからの季節、気温変動が大きくなるため体調管理と防災意識の向上にも努めて参りましょう。